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テレーズのめざす診療

 長い脳神経外科勤務医を経て、患者様が健康を維持し、また病気を乗り越えるために、医師として実践すべきこととして重要なことが大きく5つあることがわかってきました。

  1. 患者様の訴える症状が診断において最も重要であるということ
  2. 正確な診断のもと、患者様の立場にたって治療を考えていくこと
  3. 患者様が適切な治療を受ける場を選ぶこと
  4. 患者様自身が自分の病気について十分理解し、自ら工夫して健康を維持できるように十分な説明をおこなうこと
  5. 決して判断を思い込まず、患者様の経過を注意深く観察すること

これらがなぜ重要なのかについて以下に説明をいたします。

  1. 私が診察をおこない診断を行う際に最も重視していることは画像検査ではなく、症状の経過を十分に聴取することです。この経過を聞くことが正確に診断するために最も重要となります。画像検査は判断材料の一部でしかありません。
  2. 例えば脳ドッグでくも膜下出血の原因となる未破裂脳動脈瘤が発見された場合、開頭手術やカテーテル手術以外に経過観察をおこなうという選択肢も考えてあげるということです。その選択には、それぞれの患者さんの生活に寄り添ったアドバイスを行うことが重要です。治療においてリスクは常に存在します。そのリスクをどのように回避すべきか、治療にどのような価値があり、その治療が将来どのように患者様の人生に影響していくのかをともに考えていくことが重要です。もし自分の家族ならば、どのような選択をするのか。それが基準となります。
  3. 勤務医時代に患者様が、大病院を受診された際、どこの科を受診したらいいのか、迷っておられる姿を多く拝見しました。大病院は、専門医の集まりで多くの科に分離されているため、受診の際、特定の科の診察を受けることになります。全身的な診察をうけることは難しくなり、治療も限定的で、精密検査はしたものの症状の改善がないまま経過されている方も数多くおられます。全身を考えて治療することが大切です。
  4. 診断がなされ、投薬や手術をおこなわれたとしても、最も大切なことは、患者様自身の回復力です。病気を乗り越えられるように常日頃から全身の状態をきちんと管理しておくことが重要です。そのためには、どのような工夫をして生活していくべきなのかを患者様自身が理解している必要があります。また目標をもって外来に通院することが非常に重要です。
  5. 診断を行い、治療をおこなっていくことは当然ですが、医師が人間の体を知り尽くしているという考えは誤りです。常にあらゆる可能性を考え治療をおこなうべきです。そのためには治療後の患者様の経過を追っていくことが大切です。
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